ぷっくり丸と一緒

ぷっくり丸と一緒~外科系女医の試行錯誤の日々~

仕事と家事と育児を欲張る形成外科医

ヘルメット治療

生後三か月の息子の頭は少し歪んでいます。乳児の頭のゆがみには大きく二種類あって、成長や発達に影響が出るため手術が必要なものと、単なる寝るときの癖でゆがむもので息子は後者です。旦那さんは、手術が必要な子供の頭のゆがみの治療をしているので息子の頭のゆがみにも敏感でした。

念のため、病院で治療が必要なタイプのゆがみではないことを診断してもらう必要があったので昨日は休みを取って頭の形外来をしている大学病院に行ってきました。レントゲンで、縫合線という頭の骨の接合面があるかどうかをみてもらいました。ここが見えないと、頭はその方向に成長できなくなり変形します。ひどい場合は骨が成長しないせいで成長する脳に圧をかけ、発達に影響が出ます。息子の縫合線はすべてありました。

その場合の治療はヘルメットを用いるものになります。頭を計測し、オーダーメイドでピッタリのヘルメットを作ってもらいます。そのヘルメットは頭がへこんでいるところに余裕をもたせてあるので、ほぼ24時間かぶり続けることで頭がその形に成長することで治療をします。頭が大きくなると、ヘルメットの内側の柔らかい素材を削っていくということでした。ヘルメットはアメリカで作られます。何かの本で読みましたが、日本は伝統的に赤ちゃんを仰向けに寝かせるので頭が絶壁は普通、アメリカではうつぶせ寝が危険と言われるようになるまではうつぶせ寝が普通だったらしく、頭が丸いのが普通だったそう。それでこの治療が生まれたのかもしれません。

問題は保育園でヘルメットが許されるかということでした。基本的にはかぶったままなのですが、2~3時間に一度外して頭を拭いたりヘルメットを拭いたりしなければいけません。汗で不潔になり、かぶれるからです。昨日保育園の園長先生に話に行き返事を待っている状況です。

ヘルメット治療ができるのは頭の成長が著しいこの時期だけ。首が座ってから半年~一年ほどのようです。

私自身も後頭部は絶壁ですし、そこまで気にしなくてもいい気がしますが、旦那さんは顔が少し歪んで目の高さが左右で違うため眼鏡の蔓にクッションを当てるなどしており、できることがあるなら治療をしてあげたいとのことでした。たしかに息子もへこんでいる側のおでこがでっぱってきています。

値段は40万円弱。また最近人気で予約が取れないらしく、サイズ調整などは向こうから言われた日に行かなければいけません。ただでさえ綱渡りの勤務状況にさらに不確定要素を足すことになりますが、保育園からOKがでればやってみたいと思います。

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