ぷっくり丸と一緒

ぷっくり丸と一緒~外科系女医の試行錯誤の日々~

仕事と家事と育児を欲張る形成外科医

家事の分担

4月から入局して2年目の先生が来てくれています。体が大きくて元気な男性の先生です。若いのですがすでに結婚して2歳と0歳の子供がいます。大学病院の近くに家を買っているので平日は病院の近くに単身赴任の状態です。家から今の病院までは車で一時間半ほどかかるということでした。なので現時点でのスタッフは、私たち夫婦とその先生の3人です。

来たばかりの時は、大学のスタッフたちから私の旦那さんがとても恐い人だという前情報があったようでものすごく緊張していましたが(実際は恐い人なわけではなく、間違いをきちんと指摘する人なのでそれを怖がる人がいるというだけです)、働き始めてしばらくたって打ち解けてきたので色々おうちのことを聞いてみました。

単身赴任さみしくないの?と聞くと、奥さんはいつもイライラしているのでむしろ単身赴任になってうれしいとのことでした。家事育児は自分も協力しているからきっと子供のことでイライラしているんだと思います、というので具体的に何をしているか聞いてみると、歯磨き、お風呂、ごみ捨てとか、、とのこと。大事なことだけど少ないな。ごみ捨ても、きっと袋に詰めたごみをゴミ置き場に置くだけでしょと聞くと、そうですよ、と。もー、ごみ捨ては、ごみの日に家じゅうのごみを集めてくる、新しいごみ袋をゴミ箱にセットする、缶の日、不燃ごみの日を把握していてその日に出す、をやってからしか威張れないんだよ、というと新鮮に驚いていました。

そして、最近周りから食洗器をプレゼントしたらいいと言われたからプレゼントしたのに使ってももらえないしかえって怒られたんです、とのこと。詳しく聞いてみると、買ってきてそのままドンと置いただけだとのこと。奥さんにしてみれば、便利かどうかはさておいて、欲しいとも言っていない大きな機械を買ってこられて箱もあけずに置いて旦那は満足げにしているわけなので、それはいらいらするでしょう。プレゼントは、自分があげたいものをあげるだけではだめなのです。せめて設置しなさい。そしてできれば使い方を把握してあなたが使いなさい。

結局、きっとそのイライラはあなたに対するイライラよ、という話になったのですが、そういえば家で一緒に使っているパソコンの検索のところに”ダメ夫”という履歴がありましたとのこと。世の中にはダメ夫っているのがいるんだなあと思っていたけれどもしかして自分のことですか!?とこれもまた新鮮にびっくりしていたので、男の人にははっきり言わないとわからないというけれどここまでか、、とこちらも驚きました。それにしても検索しているとなるとかなり溜まっているなー奥さん。

そしてそこからは、何がダメなのか、何をしたらいいのかを私の旦那さんがレクチャーしていました。自分がダメ夫であることに気づいてどんどん落ち込んでいく新人さん。今気づいてラッキーだよ!手遅れになるところだったよ!と励ましました。

その日から数日、人の振り見て我が振り直せといいながら旦那さんがいつもよりさらに色々家事をしていました。ま、こういうのは数日しか続かないんですが。

 

今聞いているTEDspeakingによると、共働きの家庭では家事は約2倍、育児は約3倍女性の負担が多いとのこと。それを平等にすることで離婚率が半分になるそうです。そしてよりお互い強い結びつきが生まれるとのこと。うちでは夜ご飯は大人メインに考えますが、新人さんのおうちでは子供中心のメニューで自分が好きなものは何も出てこないとのこと。そういうところにも奥さんが自分をどう思っているかは表れていると思うのですが、なかなか気づかないようです。このままだとそのうちただのATMになってしまいます。最終的に大事なのは思いやりの心と行動力、小手先のやさしさはイライラを助長するだけ、と伝えました。

 

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