ぷっくり丸と一緒

ぷっくり丸と一緒~外科系女医の試行錯誤の日々~

仕事と家事と育児を欲張る形成外科医

読書〜フードトラップ〜

以前から食べるものに興味があり、なるべく体にいいものを美味しく食べたいという欲求は人より強いと思います。

 

家事の効率化と自炊はなかなかすり合わせるのが難しい問題です。自炊が大変だからと外食が多くなると、どうしても飽きるし胃がもたれるし、子供も騒ぐので落ち着いて食べられません。オイシックスのキットのような簡単に作れるものは、まずカットされた野菜が美味しくないのと、今までずっと自炊で自分の味に慣れているためか毎日食べたいと思える味ではないのが問題です。

土日に作り置きをするというのもだいぶ試しましたが、作り置きは出来立てより美味しくないので、作りおくとしても1〜2品で大体はその日の夜に即興で作ります。

 

食べ物について考える時、私の根幹にある考え方があります。人間を取り巻く食べ物の環境はこの数十年で変わりすぎてしまい、現代の食べ物に人間の体の進化が追いついていないということです。肥満より飢餓が大きな問題であった長い年月、素材そのままのあまり加工を加えないものを食べていた長い年月から、突然、精製された消化に良い小麦や米や糖類が多量に含まれた飲料などに体が対応できず血糖値の乱高下が起きる、精製過程で取り除かれたものの中に含まれるビタミンや食物繊維の不足による腸内環境の悪化や代謝異常が起きる、美味しくしたり保存性を高めるために新しく添加された物質による健康被害、などなど、ここ何十年かで新しく出現した問題が、いつも頭の片隅にあります。

ただ、玄米を食べて蒸し野菜と魚を食べればこれらの問題は解決するとしても、それじゃあんまり味気ないし美味しくない。玄米は何回か試したけれど、馴染めませんでした。

 

ということで、我が家は現時点でどうしているかというと、自炊でなるべく野菜を食べる、体に悪いものは(トランス脂肪酸、過剰な塩や砂糖、加工肉)極力取らないようにする。取るとしても、漫然と食べずに、今日はソーセージを食べたからしばらく食べない、というように意識したり、特別なものとして楽しみながら食べる。足りない栄養素は食事で頑張りすぎずにビタミン剤やプロテインで補う、です。

子供に関しては成長を待たないとどうしようもない部分もありますが(そもそも嫌なもの全く食べない。今日もパンにヌテラをぬったのと、申し訳程度にりんごをたべる朝食)、、、。

 

大切なのは、自分が食べているものが何かを自覚を持って食べることだと思います。

毎朝習慣的にベーコンエッグを食べている人はそれだけで漫然と加工肉を食べていることになりますが、加工肉は体に悪いという意識を持てば、美味しいからベーコンは食べるけど毎日じゃなくてもいいかも、と変えるきっかけができますし、お菓子に関しても、毎日おやつにお菓子を食べることにしているからなんとなく食べている、という人は例えば干し芋やナッツを取り入れるなどあまり喜びをさげずに工夫ができると思うのです。

 

 

前置きが長くなりましたが、今回ご紹介する本は、食品業界がどのようにして売れる商品を開発していくか、その舞台裏の話です。糖、脂肪、塩のパートに分かれていますが、全体を通して、売れるためには何でもする、というのが共通姿勢です。そして適正表示や糖質制限などの規制が入ろうとするとものすごい勢いで抵抗し、だまらせる恐ろしい世界(アメリカだからかな)。あるあるですが、こういうもの作っている企業のトップは自社製品をあまり食べません。IT業界のトップが自分の子供のSNS使用には制限かけるみたいな。悪いのわかってるんだよねぇ。

 

スーパーで食品の棚に並んでいると、それだけで食べても良いもの、と思ってしまいますが、それは違う。これらは、ただ売れることだけを考えて作られ、並べられているものの可能性があり、取捨選択は私たちに任されているのです。本の中にもそういう言葉がありました。私たち(メーカー)は体にいいものを作っているとは言っていない、美味しいものを作っているだけ、選ぶのは消費者だと。

結構長い本ですが、スーパーに陳列されている食べ物の見方がかわる、良い本でした。

 

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